コロナ禍での物忘れ外来受診者のAPOE遺伝子型出現割合の変化について 学会発表を行いました。

2023/11/25 第42回日本認知症学会学術集会(奈良)にてポスター発表を行いました

タイトル:COVID‑19 pandemicでのe4因子保持者の外来受診頻度減少と灰白質体積減少について

コロナ禍前2年間とコロナ禍3年間に物忘れ外来を初めて受診された患者さんの血液検査データおよび頭部MRI検査VSRAD分析結果について解析を行ったところ、コロナ禍でアルツハイマー型認知症関連遺伝子であるe4保持者の受診が減っていたことがわかりました。

またコロナ禍でのビタミンB12値低下、およびコロナ禍3年目での大脳灰白質体積減少傾向がみられました。

ビタミンB12欠乏症では倦怠感、筋力低下、貧血等だけでなく、うつ病、精神錯乱、認知機能低下なども出現し、アルツハイマー型認知症発症にも関係していますので早急な補正が必要です。治る認知症の一つでもあります。またe4因子保持者の受診が減っていたことから、e4保持者では予防のための積極的な受診が望まれます。

当科では(株)MCBI社、熊本大学との共同研究を行っています。脳内の異常蛋白質アミロイドβ(ベータ)蓄積の可能性を調べるMCIスクリーニング血液検査やアルツハイマー型認知症との関連性があるAPOE遺伝子検査なども活用して、MCIや認知症の予防に努めています。

もの忘れがご心配な方は、先ずはお電話でご相談ください。

物忘れ外来担当 佐藤 正

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